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甲斐市 新規就農者インタビュー-西田さん夫妻

きっかけは家庭菜園、茄子に夢を託して1年目

2015-12-22

以前から甲斐市に居住していて、平成27年から農業をはじめた西田さん夫妻にお話を伺いました。
現在、ご主人はお勤めのあいている時間、お手伝いという形で、着実に実践しています。

 

きっかけは”家庭菜園” ~いちからの就農活動~

お母さんがちょっと広めの家庭菜園をやっていて、収穫したものが美味しかったというのが最初のきっかけです。
結婚後も自己流でいろいろと家庭菜園で栽培してきた経験もあり、甲斐市で「就農に対する給付金(青年就農給付金)」があるのを機に、思い切って仕事を辞めて「いちからの就農活動」を行うことにしました。

 

重要なのは家族の理解 ~夫婦共に農業をしていく上でのアドバイス~

新規就農者インタビュー 西田さん(1)

主人も家庭菜園で作業を手伝うということが多かったので特段反対はありませんでした。
やはり重いものの積み下ろしや機械での作業等、家族の支えが「農家」になれるかという重要な要素です。

茄子を栽培していこう! ~就農活動はじめの一歩~

青年就農給付金で農業を始めるには、土地を借りた段階でないと給付を受けることはできません。国の事業給付金なので、書類もたくさんあり、しっかりと書類を揃えないと受けることはできません。もちろん売り上げの計画表や、事業の見通しも認めてもらわないといけません。ハードルとしては少し高めですが、農家への転職、特に1年目は、思わぬ出費がかさむもの。しっかりと計画を立てることが「農家」への第一歩だと思います。

まずは、家庭菜園で好評だった「茄子」をメインに栽培することに決めました。

茄子の栽培には水が豊富で土も水田に使われるような水持ちが良い土壌が必要です。しっかり水が確保できて、土地も広く、良い土壌の3点にマッチする土地を探し、甲斐市内で、自宅から15分とそれほど遠くもない土地を借りることができました。

就農で大きな助けになる青年就農給付金では、

 ①準備型:農業の研修を受けてから、就農をする方式
 ②開始型:研修を受けずに、自分で栽培方法を研究して行う方式

の2つの型があり、家庭菜園でいろいろと自己流の栽培を行った経験から『開始型』を選択しました。

 

師匠を探せ ~地元の人とのコミュニケーション~

周りの農家の方達も「昔は茄子を作っていたんだよ」とアドバイスをくれる方、逆に「茄子の栽培方法を教えてくれ」とアドバイスを求める方もいます。近隣の人々と色々なコミュニケーション、地元の人との良い関係を築いていくことが重要です。

青年就農給付金の準備型で就農活動をする方は、研修に行けば、技術も学べ、出荷する箱の詰め方、効率の良い作業のやり方、機械の使い方も教えてもらうことができます。そして自分が農家をはじめたい農地の近くの農家の人に相談をすれば、その後、わからないことがあっても聞くことができます。

開始型でも、自分の作りたいものが決まったら、それを作っている農家の方、出来れば自分が借りる土地の近くで師匠を探すことが農家としてステップアップにつながると思います。

 

甲斐市はどんなものが作れるの? ~やはたいも~

甲斐市で収穫される新鮮な野菜

夏は暑いですが作物に良い面もあります。水は冷たく良い水が流れているというのもポイントです。茄子をメインに、安納芋や大根、オクラ、トマト、かぼちゃなどを作っています。将来的には甲斐市特産の「やはたいも」を作ってみたいです。
せっかく、「やはたいも」というブランドがある土地で農業をしているので、既に種芋を手配して栽培する準備にかかっています。ただ、「やはたいも」は連作が無理なので、5年間は畑を休ませなければならず、畑がたくさんないといけないという課題もあります。

 
 

これから農家を目指す方へ ~西田さん夫妻からのアドバイス~

まだまだ私たち自身もこれからだと思っています。
適切なアドバイスは難しいのですが、綿密なリサーチ、自分の進むべき道もしっかり決め、その上で収支計画など、立てられる計画はしっかりとたて、着実に進んでいくということが必要だと思います。全く知らない土地から移住してきた場合には、その師匠を探すのが大変です。飛び込んでいって地元の人との関係性を築いていくということも大切だと思います。
うちは手探りではじめたので、無駄な動きも多かったですし、無駄な出費も多かったです。そういったことを反省しながら、人の畑を見に行ったり、知り合いを作ったりしてきました。
甲斐市は、全国的に「やはたいも」の知名度・ブランドがあります。いろいろと大変ですが、みんなで協力して一生懸命作っていけば地域の活性化にもつながるんじゃないかなと思います。

 

西田さん夫妻の夢 ~広がる想い~

土地を広くし、茄子は冬の時期に作れないので、ハウス栽培に挑戦したいです。今は新しい農業で、都会でも工場のようなところで作物を作れる時代ですが、消費者は田舎で作られた作物を望んでいて、KAISTYLEのようなところで売れるということに驚いています。そういった意味では、付加価値もついて来ていると思います。
田舎でも安定した収穫があれば、ネット販売もできるし、夢をもってがんばりたいと思います。

 

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