「少し高台にあるせいか、空気も景色も 一 味違う。どことなく北欧の雰囲気も感じます」と水谷真也さん。
水谷真也さん・景子さんご夫妻は、2017年3月、長年の夢だった北欧風カフェを、甲斐市龍地にオープンしました。
カフェに魅せられた静岡での学生時代。
社会人のスタートは山梨でした。
「出身は岐阜県南部に位置する海津市です。僕はそこで高校まで過ごし、静岡県の大学に進学しました。初めての一人暮らし。気に入った食器や生活雑貨を買ったり、ちょっとおしゃれなお店に美味しいものを食べに行ったり… … 。料理のおもしろさに目覚めたのも、大学生の頃でした」と、穏やかな笑顔でゆったりと話す水谷真也さん。次第に雑貨屋やカフェに魅せられ、雑誌や口コミで情報を集めてはいろんなお店を訪ね歩くようになり、「大学4年の頃にはお気に入りの店もいくつかできていて、『いつか自分もこんなお店をやれたらいいな』と、思うようになっていました」。
とがあるのに、私達のために無理をしてくれているのかな』と、申し訳ないような気持ちもありました」と当時を振り返ります。
そんな生活が数年続いたある日のこと、「やっぱりカフェがやりたい。山梨へ帰ってカフェを開こうと思うんだけれど、どうかな」。意を決して胸の内を打ち明けた真也さんに、「いいんじゃない。一緒に頑張ろう」と、笑顔で応えた景子さん。年末には勤務先を退社し、翌2014年1月に、山梨に戻ってきました。
自然が身近でゆとりが感じられる甲斐市。
カフェのイメージにピッタリでした。
数か月後には、生活を考え再就職した真也さん。その後は対象を土地に替え、休日のたびに市内を回り自分の目と足で納得のいく場所を探すなかで、「ここだ!」と響いたのが今の場所だったと言います。
「工務店はインターネットで探しました。建築実績の画像を見て、僕らのイメージに合うところをピックアップして相談し、店舗兼自宅を建てました。建設費を抑えるため、店舗部分の内装はセルフビルドにすると決めていたので、2015年10月に完成した後は、2階に住んで会社勤めをしながら、壁を塗ったり、棚を作ったり……」。椅子やテーブル、厨房機器も、じっくりと吟味して、気に入ったものを揃えていったというお二人。その間に、お子さんの保育園入園が決まり、信頼できる取引先との出会いもあり、生活の基盤も徐々に整って、2 0 1 7 年3月30日、満を持して、「カフェトレートール」をオープンしました。
店名は「3杯目のコーヒー」を意味するスウェーデン語から。
大切な人との時間をゆっくりと楽しめる、そんなお店にしていきたいですね。
手入れの行き届いた美しい前庭。風に揺れる季節の花を愛でながら、スロープを歩き店内へ。店名は「3杯目のコーヒー」を意味するスウェーデン語から。大切な人との時間をゆっくりと楽しめる、そんなお店にしていきたいですね。大きな窓から差し込む陽射し、ゆったりとしたBGM、漂うコーヒーの香り……。シンプルなインテリアのなかにも木のぬくもりが感じられて、とても居心地がいいカフェは、北欧がテーマになっています。
「カフェをやりたいと思い始めたころ、北欧のインテリアがブームでした。それがきっかけで、僕は北欧に魅かれるようになりました。食や生活習慣など北欧の文化に直接触れたくて、妻とフィンランド旅行もしたんですよ」。そこで感じたこと、体験したことが、今のお店に活かされていると、真也さん。「北欧には、大切な人や身近な人と、コーヒーを飲みながらゆっくり時間を過ごすという文化があります。この店も、そんな風に時を過ごしてもらえる場にしていきたいですね」。穏やかな口調のなかに、熱い思いが感じられました。
CAFE TRETAR (カフェトレトール)
山梨県 甲斐市龍地5205 TEL 0551-45-6941
営業時間/7:00~18:00 モーニングタイム 7:00~10:30
ランチタイム 10:30~15:00
定休日/日曜、木曜 駐車場/あり
設備・サービス/ドリンクテイクアウトあり、おむつ交換台、
USB充電、コンセント、Free Wifiあり
URL http://cafe-tretar.com/